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ハイコーキ最強のインパクトドライバーWH36DAを使ってみた

私はいわゆるマキタ沼と言われる、マキタ電動ツール製品にハマっているユーザーの一人です。

マキタ沼の発端は18Vのコードレス充電式クルーナーでした。そこでコードレスの使い勝手の良さを知ってからは、あれよあれよとマキタの充電式ツールが増えて行きました。

元々の趣味が、DIYやアウトドア、防災グッズの収集ということもあり、今ではインパクトドライバー、インパクトレンチ、マルノコ、ディスクグラインダー、ブロワ、照明、扇風機、ラジオ、空気入れ、冷蔵庫、USB充電器など、職人さんでもないのに多くの製品を所有しております。総額は恐ろしい金額になりそうです。

そんな生粋のマキタ信者である私ですが、当然他メーカーの充電式ツールにも興味があります。ただ、一度マキタの製品で統一してしまっている以上、なかなか他メーカーに手を出しにくい状況でした。

他メーカーに乗り換えるとバッテリーが使いまわし出来ないので、本体のみの購入が出来ずセット品購入になるため、初期投資が高額になりますからね。

そのような状況なんですけれども、どうしても使ってみたい充電式ツールがあるので、この度入手に至りました!それがハイコーキのマルチボルト36VインパクトドライバーWH36DAです!

目次

HiKOKI(ハイコーキ)デビュー

WH36DAはハイコーキの最強インパクトドライバーで、前から使用してみたいと思っていた製品です。工務店を営む友人がマキタの18VインパクトドライバーからハイコーキのWH36DAに乗り換えた際に、なかなか調子いいよとの事だったので、尚更です!

ということで、今回はハイコーキインパクトドライバーWH36DAのレビューを、マキタ信者目線で正直に書いてみたいと思います。マキタ、ハイコーキは充電式ツールのトップメーカーですが、各社「使用感」が異なるかと思いますので、それらの違いなどもお伝えできればと思います。

比較機種

本機記事ではマキタ18VインパクトドライバーTD171Dと比べてどのように使い勝手が異なるのかを書いています。

本来であればマキタ40VMAX機種であるTD001GZと比較すればよいのですが、当方40VMAXを所持していませんのでご了承ください。

WH36DAの特徴

  • マルチボルト36Vバッテリー対応製品
  • 防塵・耐水IP56
  • 最大締め付けトルク約180N・m
  • 4モード切替(ソフト/ノーマル/パワー/テクス)
  • トリプルハンマーで低振動
  • 腕への負担を軽減する重心設計
  • 電池2年保証(充電1500回または2年※BSL3660は1000回)

仕様
能力小ねじ4~8mm
普通ボルトM5~M16
高力ボルトM5~M14
テクスねじØ3.5~Ø6mm
六角軸二面幅 6.35mm
最大締付トルク 180N・m(1,837kgf・cm)
無負荷回転数 ソフトモード 0~900min-1(回/分)
ノーマルモード 0~2,900min-1(回/分)
パワーモード
テクスモード
打撃数 ソフトモード 0~2,000min-1(回/分)
ノーマルモード 0~4,100min-1(回/分)
パワーモード
テクスモード0~2,200min-1(回/分)
機体寸法(全長×高さ×センタハイト) 127×237×29mm(BSL36A18装着時)
質量1.6kg(BSL36A18装着時)
使用可能蓄電池マルチボルト蓄電池(残量表示付)
マルチボルト蓄電池形名BSL36A18
電圧 36V-2.5Ah / 18V-5.0Ah
充電時間約25分(UC18YDL使用時)
充電器 UC18YDL(冷却機能付)
標準付属品(セット品購入時)急速充電器(冷却機能付)・ケース・予備電池・電池カバー

1充電当たりの作業量目安※材料や条件により異なります。
作業内容 Ah1充電当たりの作業量
木ねじ締付 ø5.4 × 90mm2.5Ah(マルチボルト) 約460本
ø4.3 × 65mm 約760本
金物ビス締付(杉材) ø6.0 × 120mm 約160本
小ねじ締付 M8 × 16mm 約4,200本

ラインナップは充電器とバッテリがセットになったものと本体のみがあり、ボディーカラーは2色です。
型番セット内容ボディカラー希望小売価格(税別)
WH36DA(2XP)マルチボルト蓄電池2個(36V/BSL36A18)
急速充電器(UC18YDL)
ケース
アグレッシブ
グリーン
¥ 70,600
WH36DA(NN) 本体のみ¥ 25,800
WH36DA(2XPB)マルチボルト蓄電池2個(36V/BSL36A18)
急速充電器(UC18YDL)
ケース
ストロング
ブラック
¥ 70,600
WH36DA(NNB) 本体のみ¥ 25,800

ハイコーキのマルチボルトバッテリーとは

マルチボルトバッテリーは、一つのバッテリーで36V製品と18V製品を動かす事が出来るバッテリーの事で、36Vの電動製品では36V、従来の18V製品では18Vに自動で切り替わります。

バッテリーの大きさと質量は従来18Vとほぼ同等(BSL36A18使用時)ながらも36Vのハイパワーを発揮できます。従来18V製品と従来充電器が使用可能です。

画像出典元HiKOKI

電池容量は36V使用時と18V使用時で異なり、18V使用時は36V使用時の2倍になるようです。2020年7月現在、マルチボルトバッテリーのラインアップは2種類となっています。

大容量BSL36B18はBSL36A18よりもサイズが大きく、重量も重くなります。

バッテリ種類36V時容量18V時容量対応充電器
マルチボルトBSL36A18
2.5Ah 5.0AhUC36YSL
UC18YDL2
UC18YDL
UC18YSL3
UC18YFSL
UC18YML2
UC18YKSL
マルチボルトBSL36B18
4.0Ah8.0Ah

UC18YDL使用時の充電時間
BSL36A18約25分
BSL36B18約40分

ハイコーキのマルチボルトはマキタの40VMAXと異なり、従来の充電器がそのまま使用できますので、18Vと36Vの製品を混合で所持していても余計な出費が掛からないのが良いですね。

現場で働く職人さんも、マキタの40VMAXに興味があるようですが、新たにバッテリーと充電器を購入する必要があるので購入に踏み切れない方も多いようです。マルチボルトはハイコーキの技術力の高さなのではないでしょうか。

本体外観

自身初となるハイコーキのインパクトドライバーですが、実物をじっくりと観察した感想としては、まず各パーツ素材の質感が良いという印象ですね。当たり前ですが、低価格帯の電動ツールや海外コピー品とは全然違います。

日本のトップメーカー、しかもその中でも最高グレードのインパクトドライバーなので当然と言えば当然なのかもしませんが、手にすると高級感と堅固性が伝わってきます。

謳い文句にもある重心を考えた設計と言うのは、手に持っただけではなかなか分かりにくい部分ではありますが、同モデルを建築現場で酷使している友人の話によれば、バランスも良く使いやすいとの事です。

DIYレベルであれば重心なんてあまり関係ない話かもしれませんが、建築現場で使用する場合、素人では想像もつかない位のビスを打つと思われます。最適な重心による腕への負担軽減は重要かもしれません。

最新型充電器UC18YDL2

本来WH36DA(2XP) のセット品にはUC18YDLという型番の充電器が付属してきますが、今回は特別にUC18YDL2という現行最新の充電器をセットしてもらいました。

UC18YDL2は従来型充電器のUC18YDLと充電時間は変わりませんが、角ばったデザインから丸みのあるデザインに変更されていたり、騒音が低減されています。

カタログスペックによれば騒音は従来比マイナス7デシベルとの事です。実際に充電してみると、確かに静かでマキタの現行18V充電器DC18RFがうるさく感じるほどです。

これだけ静かなのであれば、騒音が気になる早朝や夜間に使用しても問題ないと思います。流石に耳元で使用すればうるさいと感じますけども!

新たな機能として80%実用充電でブザーが鳴ると同時にLED点滅とう機能が実装され、現場での実用性が向上しています。

LEDランプも大きくて見やすいですし、電池がどれくらい充電されたか一目でわかるインジケーターも分かりやすくて良いですね!遠くにいても音と光で充電状況が確認できるというのは、よく考えられていると思います。

  • 低騒音約45db(従来機比-7db)深夜の住宅街並みの静かさ。
  • 約80%の充電でお知らせしてくれる実用充電表示機能
  • インバーター式でない発電機でも充電可能
  • 寒冷地にも強い!使用環境-10~40℃対応
  • 充電状況が分かりやすい5段階電池容量ランプ
  • USB端子付き。蓄電池からもスマホの充電可能
UC18YDL2の仕様
型番UC18YDL2
使用可能蓄電池リチウムイオン電池各種
●14.4V(BSL 14xxシリーズ)
●18V(BSL 18xxシリーズ)
●マルチボルト蓄電池(残量表示付)
入力電源 単相交流 100V(50/60Hz共用)
USB端子 出力電圧/電流 5V/2.1A
コード長1.8m
充電時間●BSL36A18→約25分
●BSL36B18→約40分
質量0.7kg
寸法(縦×横×高さ)約135×180×80mm

収納ケース

収納ケースも本体同様子、手に取ってみた感じの質感はかなり良く、頑丈そうな印象です。単品価格を調べてみると4500円となっていましたが、高価なだけありますね。ラフに扱っても簡単に壊れてしまう心配はなさそうです。

収納ケースは2段構造になっており、インパクトドライバーに必要なビットやアタッチメントを多数収納することが出来ます。マキタのインパクトドライバーケースも2段構造ですが、こちらのケースの方が使い勝手が良いという方もいるようです。

実際に使ってみた

普段私がDIYでインパクトドライバーを使用している場面での使い勝手を試してみました。主な使い道は木工や自動車整備での使用です。マキタの18V最強機種TD171Dとの違いなどもお伝えできればと思います。

木工ビス打ち

手元にあった木材にコーススレッド75mmをパワーモードで数十本打ち込んでみました。最初はパワーがあり過ぎて打ちにくいと感じましたが、慣れれば癖になる程の打撃力で早くビスが打てますね!

打ち込みスピードをマキタTD171Dと比べてみると、明らかにWH36Dの方が早いと分かります。36Vのパワーを初体験しましたが、これは凄いです!

インパクトドライバー自体を初めて使用する初心者の場合、パワーモード(最速打撃)は使いにくいと感じるかもしれません。そのような時はソフトモードから徐々に打撃数を強くしていくと慣れると思います。

ハンマー打撃はマキタのTD171Dと違って小刻みなイメージです。これが初めて体感するトリプルハンマーの効果なんでしょうか。

あと、WH36DAは4モードとシンプルなので非常に分かりやすいです。マキタ現行のインパクトドライバーは多くのモードやらメモリ機能ボタンがあって覚えるのだけでも大変ですからね。

全ての機能を覚えて使い分けるのはなかなか難しいので、モードが4つなのは素人にとっては扱いやすいかと思います。

自動車タイヤ交換

本来タイヤ交換はインパクトレンチを使用するのが望ましいですが、今回はハイコーキの36Vインパクトドライバーの実力を確かめるためタイヤ交換を行ってみました。

緩めるナットはトルクレンチで108N・mで締め付けてあるM12の日産車テーパーナットです。これをパワーモードで緩めてみました。

結果としては、長めに打撃を与えることで緩める事が出来ました!ちなみにトヨタ車やダイハツ車は103N・mで締め付けられたいるのですが、こちらは締め付けトルクが少ないので、日産車よりも余裕を持って緩める事が出来ました。。

ただし、ソフトモードとノーマルモードでは緩める事が出来ませんでしたので、ホイールナットを緩めるためにはパワーモード必須です。

ホイールナットを緩める事が出来ましたので、自動車整備においても様々なボルトナットを緩める事が出来ます。私が試したところではキャリパーボルト、ショックアブソーバーの取り付けナットなども余裕でした!

昔は自動車整備と言えばエアツールが主流でしたが、今は充電式ツールの性能が上がり、多くの場面で充電式ツールを使用できるようになりました。

充電式ツールはいちいちコンプレッサーを運転させたり、ホースの接続をする手間がなく、いつでも手軽に使えますし、ホースが無いので携帯性や機動性が優れています!

ビットブレに関して

ビットブレ(軸ブレ)に関してなんですが、WH36DAは軸ブレ少ないですね!マキタTD171Dには軸ブレ低減のゼロブレボールベアリングが装備されていますが、それと同等にブレない印象です。

トリガレスポンス

トリガを少しづつ引いてどれ位回転を微調整できるか試してみたところ、遊びは多めな印象ですが、その後の追従性は良好です。トリガの引き具合に連動してしっかり回転してくれます。

マキタTD171Dと比べると、トリガレスポンスはどちらもあまり変わりないです。

まとめ

今回初めてハイコーキの上位モデルインパクトドライバーWH36DAを使用してみたわけですが、想像以上に高品質で使い勝手も良い印象を受けました。

今までマキタ製品ばかり使用していましたが、他社製品も試してみるべきですね!

発売から3年ほど経過しているので機能性は現行マキタの製品にはやや劣るのかもしれませんが、使ってみた感じでは全くその差は感じません。さすが国内のトップメーカーだと思いました。

プロの現場からDIYまで安心して使用できますので、これから新規で電動ツールを揃える方にも自信を持ってお勧めできます。

マキタとハイコーキどちらが良いのか問題に関しては、正直個人の好みの問題かと思います。双方カタログのラインナップをじっくり見て、自分好みのツールが多い方を選べばよいと思います。

どちらもプロご用達の国内トップメーカーですから、購入したら使い物にならなかったという事はまず無いはずです。

現在私はマキタ製品を多数所持しておりますが、今回マルチボルトバッテリーを入手しましたので、ハイコーキ製品で興味のありそうなものがあれば今後どんどん増やしていきたいと思います。

マキタ沼にハイコーキが加わり二刀流となりそうですが、それはそれで色々と比較できるので楽しみが増えますからね。

最後にハイコーキさんへの要望です。マルチボルトで新型掃除機をリリースしてくれることを期待しています。

マキタから発売されている18V掃除機CL281やCL282は吸い込み仕事率60Wとなっておりますが、それ以上のスペックで発売されたら即買いしたいですね!

マキタのサイクロンユニットは大きくて邪魔なので、パナソニックのEZ37A5のようなダストカップ一体式でコンパクト仕様はどうでしょうか!?

更に欲を言えば、現場系ツールの掃除機はヘッドノズルが安っぽく機能性がイマイチですので、その辺も新設計の物にしていただければ完璧です!

開発は素人が思うほど簡単では無いとは思いますが、掃除機はしばらくモデルチェンジされていません。ハイコーキさん期待しています!

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