マキタ充電式クリーナー用に発売された画期的な便利商品「サイクロンアタッチメントA-67169」を購入してみましたので、特徴やメリット、デメリット、実際に使用してみて感じた事を「自称マキタ掃除機マニア」視点で詳しくご紹介してみたいと思います。
マキタ充電式クリーナーをお持ちの方で、これからサイクロンアタッチメントをご購入予定の方は是非参考にしてみて下さい。
サイクロンアタッチメントとは?
マキタの「サイクロンアタッチメントA-67169」とは、マキタの充電式クリーナーに取り付ける事で簡単に「サイクロン掃除機に早代わり」させる事ができる魔法のようなアタッチメントの事です!
サイクロンといえばダイソン掃除機を連想する方も多いと思いますが、簡単に言えばあのようなサイクロン機能がマキタ掃除機に簡単後付けできるイメージです。
サイクロン機能とは、掃除機で吸い込んだ空気とゴミに回転を与え、その回転で発生した「遠心力で」空気とゴミを分離し、ゴミだけをダストカップに溜め込む仕組みの事を言います。
主な仕様
●本体とストレートパイプに挟むだけの簡単取り付け
●本体寸法:幅101×奥行404×高さ133mm
●ダストケース集じん容400mL
●重量約350g
●簡易分解して本体水洗い可能
●ダストケースワンタッチ脱着
●ダストケース部は吸い込んだゴミが見え難い様にぼかし加工済み
●約90%の粉塵を遠心分離
●定価3500円(実勢価格3000円前後)
サイクロンアタッチメント取り付け可能機種
マキタのサイクロンアタッチメントは吸込み仕事率15W以上の機種でしたら、基本的にどの機種にも取り付ける事が可能です。
集塵方式(紙パック又はカプセル式)の違いやスイッチ方式(ボタン、トリガ)の違いなどは関係ありません。もちろん通販生活で販売されているマキタの掃除機にも取り付け可能です!
ただし、吸込み仕事率15W以下の掃除機ですと、吸い込む力が弱いため、本来のパフォーマンスが発揮できないため装着が推奨されておりませんのでご注意ください。
現在マキタで販売中の充電式掃除機へのサイクロンアタッチメント適合をまとめると以下のようになります。
モデル名 | バッテリタイプ | 吸込み仕事率 | 取付け可否 |
---|---|---|---|
CL182FDRFW | 18V | 強37w/標準10w | 〇 |
CL181FDRFW | 18V | 強37w/標準10w | 〇 |
CL180FDRFW | 18V | 37w | 〇 |
CL113FDW 通販生活モデル | 10.8V内蔵式 | ターボ35w/強20w/標準5w | ○ |
CL107FDSHW | 10.8Vスライド | パワフル32w/強20w/標準5w | 〇 |
CL108FDSHW | 10.8Vスライド | パワフル30w/強20w/標準5w | 〇 |
CL142FDRFW | 14.4V | 強29w/標準10w | 〇 |
CL141FDRFW | 14.4V | 強29w/標準10w | 〇 |
CL140FDRFW | 14.4V | 29w | 〇 |
CL105DWN | 10.8V内蔵式 | パワフル23w/強14w/標準5w | 〇 |
CL110DW | 10.8V内蔵式 | 21w | 〇 |
CL105DW | 10.8V内蔵式 | パワフル20w/強14w/標準5w | 〇 |
CL106FDSHW | 10.8Vスライド | 19w | 〇 |
CL102DW | 10.8V差込式 | 強14w/標準5w | × |
CL100DW | 10.8V差込式 | 14w | × |
CL072DSH | 7.2V差込式 | 強14w/標準5w | × |
CL070DSH | 7.2V差込式 | 14w | × |
私が行った検証では、固くて平らな床、且つ軽めのホコリなどでしたら、吸込み仕事率15W以下でも特に問題なく吸えました。
重いゴミなどは吸えないため確かにサイクロンの恩恵を最大にを受けられないかもしれないですが、主にフローリングや畳の上の軽めのホコリの掃除機がけをしている方なら、吸込み仕事率15W以下の機種でもサイクロンアタッチメントを取り付けるメリットがあるかも知れないですね。
以下の動画は吸込み仕事率15W以下でサイクロンアタッチメントを使用したときのものです。こちらも参考にしてみて下さい。
日立、ボッシュ、MAX、リョービへの流用データ
マキタサイクロンアタッチメントはコスパ最高ですので、日立、MAX、リョービ、ボッシュのハンディークリーナーに加工流用をお考えの方もいると思います。取り付け部の寸法を測ってみましたので参考になれば幸いです。
アタッチメントの取付け方
サイクロンアタッチメントの取り付けはいたって簡単で、ストレートパイプと掃除機の間にサイクロンアタッチメントを挟むだけとなります。
サイクロンアタッチメントを取り付けた際には、吸引力を最大限に引き上げるため、折角ですので、紙パック式でしたら紙パックを新しい物へ交換しましょう。
ダストバッグ、高機能ダストバッグを使用している場合もゴミを捨てて洗浄してから取り付けましょう!カプセル式の場合はカプセル内のゴミを捨て、フィルタ、又は高機能フィルターを掃除しておくと良いですね。
アタッチメントは掃除機の上下左右どの位置に取り付ければよいのかに関しましては、特に決まりはありませんので、自分のお好みの位置に取り付けましょう。
上に取り付けると重心バランス的に使い易い印象を受けますが、LED照明付きの機種ですと、ライトの光を遮る形になってしまいますので、やはり真下に取り付けるのが一般的かも知れないですね。
ただ、真下に取り付けると掃除機を床置きする際邪魔になるんですよね~。左右に取り付けると重心が偏って使い難いし、どれがベストポジションなのかはユーザー次第となりますね!
サイクロンアタッチメントを取り付けるとクリーナースタンドに立て掛けられるのかに関しては様々なメーカーのクリーナースタンドがあるので一概に何とも言えませんが、大体のクリーナースタンドでしたら特に問題なく立て掛ける事が出来ると思います。アタッチメントが干渉して立て掛けるのが難しそうなときはアタッチメント取付け位置などを変更してみてください。
サイクロンアタッチメントのメリット
冒頭でも述べましたが、マキタのサイクロンアタッチメントを取り付けますと、吸引した空気とゴミを遠心分離し、ゴミだけがダストケースに溜まる仕組みです。
100%分離される訳ではないですが、殆どのゴミの場合90%分離されると言われています。つまりサイクロンアタッチメントを取り付けると、ゴミの殆どが紙パック又はダストバッグ(紙パック式の場合)、ダストカップ(カプセル式の場合)まで到達しなくなるんです!
それが何を意味するのか!?紙パック式、カプセル式、集塵方式別に説明致しますと以下のようになります!
紙パック式の場合
吸引力の安定、本来消耗品の紙パック交換がほぼ不要となり大幅なコストの削減が可能。ダストバッグ又は高機能ダストバッグ使用時もお手入れの頻度がグッと下がってメンテナンス性が大幅向上します!
また、吸い込んだ空気は紙パックやダストバッグに溜まったゴミを通過しませんので、排気もクリーンになります。ゴミの殆どはアタッチメントのダストケースに溜まりますので、バルブステーのゴム弁劣化によるノズルからのゴミこぼれの心配も無いです!
カプセル式の場合
ダストカップにゴミが入り込みませんので、吸引力が安定、ゆえにフィルタ又は高機能フィルターが汚れ難くなるのでメンテナンス性の大幅向上!
カプセル式も紙パック式同様、排気もクリーンになりますし、ゴミ逆流防止弁「ゴミストッパ」劣化からのゴミこぼれの心配がなくなります。
紙パック式、カプセル式共通のメリット
ゴミがどれ位溜まっているのか外から直ぐ分かるので、ゴミを溜めすぎる心配もありませんし、ゴミ捨ては紙パック交換やダストカップ開閉より遥かに楽です!
ワンタッチでダストカップを外しサッと捨てるだけですので、手も汚れることはありません!ダストケースには溜まったゴミが直接(モロに)見えないように擦りガラス状のぼかし加工が施されているのもユーザー目線で考えられていますね。
サイクロンアタッチメントは簡単にフィルターを分解、取り外し可能で汚れが目立ってきたら手軽に丸洗いが可能!このメンテナンス性の高さもユーザーにはありがたいですね。※詳しいメンテナンスの仕方はこちらの記事をご覧ください。
サイクロンアタッチメントのメリットをまとめると、以下のようになります。
- ゴミだけ分離してカプセルに集塵
- 吸引力安定持続
- 紙パックの交換頻度&お手入れ頻度激減(紙パック式)
- フィルタの交換手入れ頻度激減(カプセル式)
- ゴミストッパの劣化によるゴミこぼれなし
- 排気がクリーン
- ゴミ集塵量が一目で分かる
- 簡単分解水洗い可能
実際に使ってみた
サイクロンアタッチメントA-67169をCL107FDSHW(10.8V)に取り付けて家の中全体の掃除機がけや、様々な種類のゴミを吸うテストを行ってみました。
一般家屋のゴミ吸引
まずは住宅の掃除機がけです。これをテストしないからには始まりません!フローリング、畳、絨毯、クッションフロアなど、我が家の全部屋(建坪約40坪)をサイクロンアタッチメントで掃除機がけしてきました。
サイクロンアタッチメントを取り付けた事による、吸引力の低下や運転音の変化等はなく、いつも通りの掃除機がけといった感じですね。吸い取られた綿ぼこりゴミはダストケース内でクルクル高速回転し、一つの塊になっていきます。
そして、全部屋掃除機がけを終えて溜まったゴミは下画像のような感じです。普段から掃除機がけをほぼ毎日していますので、意外とゴミは少なかったです(笑)
それはさておき、本体フロントカバーを開け、ダストバッグの中を覗いてみたら驚きです!ダストバッグ内にゴミの侵入形跡なし!メーカーでは90%のゴミを遠心分離と言っていますが、環境によりほぼ100%のゴミを遠心分離できるかも知れないですね♪
大鋸屑
建築現場などでは定番中の定番のゴミ、大鋸屑吸引です。こちらは気持ち言いぐらい渦を巻いて凄い勢いで吸い込まれていきました!サイクロンアタッチメントの特徴を最大限生かせている感じです!
ただし、綿ボコリなどと違ってこのような固形物(嵩張るもの)を吸うと直ぐにダストケースが満タンになりますので、こまめにゴミを捨てる必要がありそうです。
白い粉
超微細な粉、蒸しパンミックスの粉です。こちらも渦を巻いて軽がる吸引!ただし、掃除機がけをした後ダストバッグを覗いてみたら、多少粉が侵入していました。このような微細で軽い粉はダストバッグに侵入し易いと思いますね。
刻んだ紙
広告チラシをハサミで刻んだゴミ(約1cm~6cm)です。こちらは吸引直後は順調に吸われて行きましたが、途中で全くと言って良いほど吸わなくなりました。
よく見ると、サイクロンアタッチメントの吸入経路に紙が詰まっていました。サイクロンアタッチメントユニットの吸入経路は一部細くなっていますので、そこに嵩張る紙が詰まったようです。大き目のゴミや嵩張るゴミの吸引には向いてない様です。
少量の髪の毛
5~10cmにカットした少量の髪の毛。こちらの吸引はペロッと一瞬で完了!吸入経路の詰まりやフィルタの詰まりも見受けられませんでしたので、床に抜け落ちた人毛やペットの抜け毛は問題なく吸えると思います。
大量の髪の毛
5~10cmにカットした大量の髪の毛を吸ってみます。一般家庭ではこのような状況は普通あり得ませんが(笑)床屋さんの方がサイクロンアタッチメントの購入を考えている可能性もありますからね!
ということで吸引開始!最初は順調に吸い込んでいましたが、直ぐに吸入経路に髪の毛が詰まって吸引不可になりました。
やはり大量の髪の毛だと一気に狭い吸入経路に集まることで、絡み合い、詰まるんだと思います。ちなみに長い髪の毛も同じように吸引不可でした。興味のある方はこちらの記事をご覧ください。
コイン
吸引力テストを兼ねて1円玉から500円玉までの硬貨を吸い込めるか検証。検証の結果全コインを吸い込むことに成功しました!サイクロンユニットの吸入経路は一部細くなってはいるものの、500円玉位の大きさであれば問題ないようです。
種類 | 重量 | 大きさ |
---|---|---|
1円硬貨 | 1.0 g | 20mm |
5円硬貨 | 3.75g | 22mm |
10円硬貨 | 4.5g | 23.5mm |
50円硬貨 | 4.0g | 21mm |
100円硬貨 | 4.8g | 22.6mm |
500円硬貨 | 7.0g | 26.5mm |
水(汁物)
最後のテストは水です(笑)通常掃除機は防水ではありませんので、水は絶対吸うことが出来ませんが、マキタサイクロンではどうか!?
恐る恐る吸ってみると、一瞬でダストカップに水が溜まりました。そして掃除機内のダストバッグを確認してみると「濡れてな~い♪」!サイクロンアタッチを介していますので、本体に簡単に水が入ることは無いようですね!サイクロンアタッチメント凄すぎです!
サイクロンアタッチメントのデメリット
さて、今まではサイクロンアタッチメントのメリットや特徴など、良いことばかりを述べてきましたが、実はサイクロンアタッチメントにも弱点があります。ここの項ではマキタサイクロンアタッチメントの弱点、デメリットを詳しくご説明したいと思います。
全長が長くなる
マキタのサイクロンアタッチメントを取り付けることで、掃除機全長がおよそ14cm長くなってしまいます。高身長の方なら長くなった分使い易くなるかも知れないですが、それ以外の方の多くは掃除機の全長が長すぎて使い難くなり、取り回しが不便に感じると思います。
この掃除機が長くなり過ぎる問題に関しては、当ブログで簡単パイプカット方法という裏技を提案していますので、気になる方はこちらの記事をご覧ください。
350g重くなる
サイクロンアタッチメントを取り付けると重量が350g増加してしまいます。350gといえば缶ビールや缶ジュース一本分ですので、ズッシリと重さを感じます。
サイクロンアタッチメントを取り付けた掃除機を持ち上げれば重量差は明らかで直ぐに体感できると思います。垂直に持ち上げれば重くて腕がプルプルします。
マキタ充電式クリーナーの醍醐味である快適な機動性が失われ、階段等で掃除機を何度も持ち上げる場面では、腕への負担が増しますね。
解決策として軽量なバッテリを使用するといった方法がありますが、既に容量の少ない軽量バッテリを使用しているのであれば、それ以上掃除機を軽くする事は出来ませんので、腕への負担が掛からないように掃除機の重心を意識した使い方をするしかないですね。※重さを改善する方法はこちらの記事も参考にしてみて下さい。
本体が大きくて邪魔
サイクロンアタッチメントの本体寸法は「幅101×奥行404×高さ133mm」と結構な大きさがあります。これが掃除機本体前にセットされるのですから、家具の隙間や、入り組んだところを掃除がけをするときははっきり言って邪魔でしかありません。
また、サイクロンアタッチメントは長さもありますので、基本的にストレートパイプを装着しなければならず、「掃除機+サイクロンアタッチメント+ヘッドノズル」といった使い方、いわゆるハンディタイプとしての使用は出来ないのも欠点です。
上向きや横向きで使えない
サイクロンアタッチメントは横向きや、上向きで使用すると、ダストケースに溜まったゴミがユニット内のメッシュに詰まったり、掃除機本体に侵入してしまう恐れがあります。
床の掃除機がけは問題ありませんが、換気扇や天井、エアコンといった高い所の掃除機がけは出来ません。
大きいゴミは吸えない
サイクロンアタッチメントユニット内部の吸入経路は長方形で、一部ストレートパイプよりも狭く細くなってますので、サイクロンアタッチメント無しのときはギリギリ吸えていたゴミでも吸うことができず、詰まってしまう可能性が高いですので、出来るだけ大きなゴミや嵩張るゴミは吸わず、面倒でも手で拾ったりほうきを使って捨てましょう。
サイクロンアタッチメントのデメリットをまとめると、以下の様になります。
- 全長が約14cm長くなる
- 350g重くなる
- アタッチメントが大きくて邪魔
- 上向きや横向きで使えない
- 大きなゴミや嵩張るゴミは詰まり易い
まとめ
今回の記事ではマキタ「サイクロンアタッチメントA-67169」の特徴やメリット、デメリットを詳しく解説してみました。
サイクロンアタッチメントを取り付けるとデメリットもあるものの、メリットで十分相殺できますので、個人的にはサイクロンアタッチメントは「超おすすめ」だと思いますね!
私はサイクロンアタッチメントを入手以来、ほぼ外すことなく掃除機がけをしていますので、もう手放す事は出来ないですね♪まさに神ツールです!
動画版
マキタのサイクロンユニットの解説、動作確認を動画でご覧いただけます。こちらも参考にしてみて下さい。
サイクロンアタッチメントQ&Aコーナー
サイクロンアタッチメントに関するよくある疑問や質問にまとめて答えてみました。購入時の参考になれば幸いです。
Aサイクロンアタッチメントを取り付けても本体側にはダストバッグ、紙パック、高機能ダストバッグのいずれかを取り付けて使用します。
Aある程度の吸引力がある機種で、細かく割れたガラスでしたら可能だと思いますが、大きく割れているガラスはサイクロンアタッチメントの吸入経路に詰まると思われます。
A体感的に全く変化は無いようです。
A取扱説明書のどこみても保証の事は書いてありませんでしたので、おそらく保証はないと思います。初期不良があれば販売店に問い合わせをしてみて下さい。
Aマキタの製品は基本的に各パーツに品番がありますので、おそらく修理可能です。購入店かマキタ営業所にお問い合わせ下さい。
A取付け口があえば流用可能です。こちらの記事を参考にしてみて下さい。
A状況にもよりますが、一般家庭で使用している場合、バッグが満タンになるまで相当な日数が掛かると思いますよ!サイクロンアタッチメントは想像以上に本体側へのゴミ進入が少ないです。
Aマキタ製品を扱うホームセンター、電気屋さん、金物屋さん、道具屋さんで購入できます。実店舗で売っていない場合通販での購入がおすすめです。
A吸込み仕事率15W以上あれば問題なく取付けできます。
コメント