2020年10月6日ハイコーキから新型マルチボルトインパクトドライバーWH36DCが新発売されました!
WH36DCは旧モデルのWH36DAの後継機で約3年ぶりのモデルチェンジということになります。
今回のモデルチェンジにおいて様々な新機能が追加されたり性能アップが図られている他、新カラーや新ラインナップも用意されています。
※記事内画像出典元HiKOKI
新型インパクトドライバーWH36DCの特徴
- ビットブレ約17%低減
- 世界最短114mmコンパクトヘッド&世界最軽量質量1.6kg
- 影が出来にくい3灯LED照明
- 防水&防塵仕様IP56
- 業界最速の締め付けスピード能力(最大トルク200N・m)
- ボルトモード新搭載
- 着脱可能カラープレートで個性を強調
- Bluetoothでスマホと連携!トリガレスポンス調整可能!
- 電池2年保証
- ボディカラーは5色
- 本体とバッテリセットのラインナップが追加(充電器無し)
ビットブレ約17%低減
従来モデルのWH36DAよりもビットブレを低減し、カムアウトしにくく、片手操作でもビスが暴れにくくなりました。
またトリガーの操作性を見直し、低速でも扱いやすい仕様になっています。
私は従来モデルのWH36DAも使用したことがありますが、正直ビットブレや操作性には特に不満がありませんでした。
しかし今回のモデルを使ってみると確かに従来モデルよりもピットブレが少なく、更に「軸」の精度が上がっているのが体感できますね。
世界最短114mmコンパクトヘッド
従来モデルWH36Dのヘッド長さは127mmだったのに対し、新型のWH36DCはヘッド長114mmと大幅にコンパクトになりました。
これにより狭い場所でも軽快な取り回しが可能となりました。
質量は従来モデルと同様の1.6kgですが、それでも36Vインパクトドライバーでは世界最軽量クラスと言われています。
影が出来にくい3灯LED照明
従来モデルWH36DAはトリガの上部一か所にしかLED照明が無く、暗がりでの作業は角度によって影が出来てしまい作業性が悪い場面がありました。
しかし新型WH36DCでは3か所のLED照明がビットを囲むように設置され、どの角度で作業していても影が出来にくく改善されました。
3灯LEDなので暗がりでの視認性も申し分ありませんね。懐中電灯の代わりにもなり得る明るさです。
防水&防塵仕様IP56規格
WD36DCは防水&防塵仕様でIP56規格に適合しており、過酷なコンディションでの使用にも対応できるようになっています。
防水等級5=全ての方向から噴水流を受けても影響がない
防塵等級6=防塵が浸入しない
業界最速の締め付けスピード能力(最大トルク200N・m)
最適なトルク200N・mと業界最速締め付けスピードにより作業性がアップ!
最大締め付けトルクは従来モデルWH36DAの180N・mから200N・mへ+20N・mアップとなっています。
最大締め付けトルクは正直もう少しアップして欲しかったという思いもありますが、インパクトドライバーはパワーだけあれば良いというものでもないので、バランスを考慮したのでしょうね。
※1:2020年9月現在。国内電動工具メーカー36Vコードレスインパクトドライバにおいて(ハイコーキ調べ)
※2:金物ビスø7.0 × 120L、ラワン材。数値は参考値であり材料や条件により異なる。
ボルトモード新搭載
従来モデルWH36DAには搭載されていなかった新モード「ボルトモード」を含む多彩なモードで効率の良い作業が出来るようになりました。
単発ボルトモードでは打撃回数を制御し、締め過ぎを防ぐことが出来ます。
なお、新型から操作パネルが側面から前面に移設されたようです。マキタのインパクトドライバーと同じ仕様ですね。
着脱可能別売りカラープレートで個性を強調
グリップ下部の側面カラープレートを自分好みの色にカスタマイズすることが可能となりました。
本体が5色、カラープレートが5色ですので全部で25通りのパターンが楽しめます!
人とは違う個性を強調することもできますし、大勢が働く現場などで自分のインパクトレンチが一目でわかるようになりますね!
カラー | コードNo | 価格(税別) |
---|---|---|
チタニウムシルバー | 0037-6446 | 840円 表用1枚裏用1枚の計2枚入りセット |
スカイブルー | 0037-6447 | |
シグナルレッド | 0037-6449 | |
バイオレット | 0037-6448 | |
ライトゴールド | 0037-6445 |
こちらのカラープレートはあくまでもファッション性のみで、マグネットなどの付加価値機能はありません。
Bluetoothでスマホと連携!トリガレスポンス調整可能!
今回の新型インパクトドライバーWH36DCの目玉とも言えるのがBluetoothスマホと連携機能です。
ハイコーキが用意するアプリを無料ダウンロードしてスマホと連携することで、トリガーの遊びや回転数などを自分好みに変更する事が出来ます。
従来のインパクトドライバーの場合、トリガレスポンスや遊びは変更することが出来ず、インパクトドライバーの特性に人間が合わせる必要がありました。
しかし、今回新型に搭載されたBluetooth連携機能により、インパクトドライバーの特性を自分好みにカスタムすることが出来るようになったのです!
この機能は今までありそうでなかった画期的なものですよね!ハイコーキさんやってくれました!凄いです!
画期的なスマホ連携機能なのですが、この機能を使うためには別売りのBluetooth搭載のバッテリーが必要となります。
つまりBluetooth無しの従来型マルチボルトバッテリーではスマホ連携機能が使えず、インパクトドライバーは出荷時状態の特性のままとなります。
Bluetooth搭載バッテリーは2種類
新型インパクトドライバーWH36DCをスマホ連携させるには、BSL36A18B(2.5Ah)またはBSL36B18B(4.0Ah)のBluetooth搭載マルチボルト蓄電池が必要です。
Bluetooth非搭載バッテリーだとスマホ連携をすることが出来ませんのでご注意ください。
※BSL36B18B(4.0Ah)は2020年10月5日現在未発売
カスタム可能項目は5個
- スイッチの遊び
- 最低回転数
- 低速域の幅
- 最高回転数
- ソフトスタート
スマホ連携で変更できる項目は5個で、それぞれ5段階調整が可能となっています。
設定方法はハイコーキの公式Youtubeチェンネルで公開されています。
電池2年保証
ハイコーキの比較的新しいバッテリーは2年間の保証が付いています。
対象となるバッテリーはBSL1460、BSL1860、BSL3660、BSL36A18、BSL36B18、BSL36A18Bで、購入から2年間または充電回数1500回(BSL3660は1000回)以内のバッテリーとなります。
詳細はお買い上げ時に付いてくる保証書に記載されていますのでそちらをご覧ください。
本体とバッテリセットのラインナップが追加
従来モデルのWH36DAは本体のみと充電器、バッテリー、ケースが付いたフルセットの2ラインナップでした。
新型WH36DCはそのラインナップに加えて本体とバッテリー、ケースがセットになったものを用意し、全3ラインナップ。
既に充電器を持っているユーザーに考慮してくれたラインナップですね。頻繁に工具を買い替えるユーザーにはありがたいラインナップとなっております。
形名 | 価格(税別) | リチウムイオン電池 | 急速充電器 | ケース | |
---|---|---|---|---|---|
WH36DC | (2XP) | ¥ 68,100 | マルチボルト (BSL36A18)×2個 | UC18YDL2 | 付属 |
(2XN) | ¥ 60,100 | 別売 | |||
(NN) | ¥ 23,200 | 別売 |
こちらのセットに付属してくるバッテリーはBluetooth機能無しの物です。スマホ連携機能を使用するには別売りのBluetooth機能付きバッテリーが必要です。
新色追加でボディカラーは5色
従来モデルWH36DAはボディカラーがアグレッシブグリーンとストロングブラックの2色のみの展開でしたが、新型WH36DCは新色が3つ追加され全5色となりました。
追加されたカラーはフレアレッド(R)、ディープオーシャンブルー(D)、フォレストグリーン(G)となります。
新型は旧型よりも価格が安くなった
新型は機能や性能がアップしているので価格も高くなるのが一般的ですが、なんと今回のハイコーキインパクトドライバーWH36DCは旧型よりも価格が安くなっていました!
新型が出たばかりだと、市場には旧型と新型が混在する期間があります。
機能や性能を考えればどう考えても新型を購入した方がお得なので、購入する際はしっかり型番を確認してから購入するようにしましょう!
旧型(WH36DA)フルセット品価格70600円
新型(WH36DC)フルセット品価格68100円
新型は2500円安い!
旧型(WH36DA)本体のみ価格25800円
新型(WH36DC)本体のみ価格23200円
新型は2600円安い!
既に充電器とバッテリーを所持しているハイコーキユーザーは本体のみ購入がお買い求め易くなっています!これはありがたい!
WH36DCのスペック・仕様
仕様 | |||
---|---|---|---|
能力 | 小ねじ | 4~8mm | |
普通ボルト | M5~M16 | ||
高力ボルト | M5~M14 | ||
テクスねじ | ø3.5~ø6mm | ||
コーススレッド | 22~125mm | ||
六角軸二面幅 | 6.35mm | ||
最大締付トルク (気温20℃満充電時)(締付時間3秒) | M16高力ボルト(強度区分10.9) ソケットアダプタ+六角ソケット使用 | 200N・m(2,040kgf・cm) | |
無負荷回転数 (気温20℃満充電時) | ソフトモード | 0~900min-1(回/分) | |
パワーモード | デフォルト | 0~3,400min-1(回/分) | |
カスタマイズ | 0~(1,900~3,600)min-1(回/分) |
||
ボルトモード | 単発・連発 | 0~2,900min-1(回/分) | |
テクスモード | 0~3,700min-1(回/分) | ||
打撃数 (気温20℃満充電時) | ソフトモード | 0~2,000min-1(回/分) | |
パワーモード | 0~4,100min-1(回/分) | ||
ボルトモード | |||
テクスモード | 0~2,200min-1(回/分) | ||
機体寸法(全長×高さ×センタハイト) | 116 × 241 × 29mm(BSL36A18装着時) ヘッド長さ:114mm |
||
質量 | 1.6kg(BSL36A18装着時) | ||
使用可能蓄電池※1 | マルチボルト蓄電池(残量表示付) |
||
蓄電池 | マルチボルト | 形名 | BSL36A18 |
電圧 | 36V-2.5Ah / 18V-5.0Ah |
||
充電時間※2 | 約19分(実用充電)/ 約25分(満充電) |
||
充電器 | 形名 | UC18YDL2(冷却機能付) |
|
フルセット品の標準付属品 | 急速充電器(冷却機能付)・ケース・予備電池・電池カバー |
※1:従来の蓄電池(BSL3620、BSL3626、BSL3660およびBSL18XX、BSL14XXシリーズ)はご使用になれません。
※2:充電時間は周囲温度や蓄電池の状態により長くなるときがあります。
1充電当たりの作業量目安※材料や条件により異なります。
作業内容 | Ah | 1充電当たりの作業量 | |
---|---|---|---|
木ねじ締付 | ø5.4 × 90mm | 2.5Ah(マルチボルト) | 約460本 |
ø4.3 × 65mm | 約760本 |
||
金物ビス締付(杉材) | ø6.0 × 120mm | 約160本 |
|
小ねじ締付 | M8 × 16mm | 約4,200本 |
新旧のスペック比較
取説表記の新型WH36DCと旧型WH36DAのスペック表です。
1充電当たりの作業量目安は新旧同じとなっております。
作業内容 | Ah | 1充電当たりの作業量 | |
---|---|---|---|
木ねじ締付 | ø5.4 × 90mm | 2.5Ah(マルチボルト) | 約460本 |
ø4.3 × 65mm | 約760本 |
||
金物ビス締付(杉材) | ø6.0 × 120mm | 約160本 |
|
小ねじ締付 | M8 × 16mm | 約4,200本 |
実機新旧外観比較
新型WH36DCと旧型WH36DAの外観の違いを見てみると、ぱっと見同じようなデザインですが、細かい所に違いがあります。
実機を用いて両機の主な外観の違いを比べてみましたのでご覧頂ければと思います。
フレアレッドが新型WH36DCでアグレッシブグリーンが旧型WH36DAです。
ヘッドのスリム化
旧型WH36DAはヘッド長が127mmだったのに対し、新型WH36DCはヘッド長が114mmと13mmコンパクト化されました。
こうして並べてみると新型はコンパクトヘッドなのがお分かりいただけると思います。
両機の重量を手持ちの秤で実測してみると、新型WH36DCは1553g、旧型DC36DAは1602gとなり、新型はカタログ値の1.6kgよりも軽い結果となりました。※バッテリは両機BSL36A18装着
前後面のサイズはほぼ変わりないのですが、ヘッド長が短くなったことで!?なかなかの軽量化に成功しているようです。
新型WH36DC→116×241×29mm
旧型WH36DA→127×237×29mm
※両機BSL36A18装着時
LED照明設置個所り
新型はビットを囲むように3か所にLED照明が設置されました。それに伴い旧型に採用されていたゴムバンパーが無くなったようです。
ビットガイドスリーブが掴みやすくなった
新型はビットガイドスリーブが大系化、さらにくびれが付いており、掴みやすくなりました。しかし、残念ながらマキタのインパクトのようにガイドを引き込まなくてもビットを差し込める機構は無いようです。
3分割ハウジング採用
従来モデルはハウジングが2分割だったのに対し、新型はモータ後ろに蓋を取り付けるタイプの3分割ハウジングになっています。
このハウジング形状はマキタの40VMAXインパクトドライバーTD001GZなどと同じです。
操作パネルの位置変更
従来モデルはモード切替ボタンが本体側面、照明ボタンが本体前面に設置されていましたが、新型はそれらのスイッチが全て前面に設置されました。
バッテリマウント防振ゴムピン新設
従来モデルのバッテリ防振対策部品はターミナルに巻かれたゴムでした。新型はそのゴムが無くなっており、代わりにゴムピンが後部に設置されていました。
新旧の主な外観の違いは大体このような感じですね。
カラープレート取り付けてみた
新型インパクトドライバーWH36DCの特徴の一つともいえるカラープレートを取り付けてみます。
今回はフレアレッドのインパクトドライバーにバイオレッドのカラープレートをチョイス。
取り付けは至って簡単で、カラープレートをグリップ下部にはめ込みビス止めするだけです。
カラープレートを取り付けるとこんな感じでお手軽にイメチェンが可能!個性感を出すと共に、高級感も出ていると思います!
人とは一味違ったインパクトドライバーにしたいという方にはカラープレートおすすめです!
なお、カラープレートはアルミ製の様で、超軽量(1枚約3g)です。これを取り付けたからと言ってインパクトドライバーが極端に重くなるといった心配はありません。
こちらは実際にカラープレートを取り付けた際の動画です。こちらも参考にしてみてください。
WH36DC実機使用レビュー(スマホカスタム無し工場出荷時状態)
先ずは空回しで最速の動作音を確認してみる。騒音値自体は旧型となんら変わりありませんが、新型は明らかにメカニカルノイズが少なくシルキーな回転音ですね!
トリガの操作性は旧型よりも向上していて、全モードで微細な操作にも追従してくれるようになっていました。
ビットブレに関しては旧モデルもかなり少ない印象でしたが、新型は更にブレが少なくなっていますので、メーカーが謳っていることに偽りなしです!!!
コーススレッドの打ち込み速度
75mmコーススレッドをヒノキ材に数十本打ち込んで新旧比較してみました。
正直打ち込み速度に関しては両機ほぼ差は感じられず、なんとなく新型が早いかな!?と思う程度でした(笑)
同じくソフトモード、テクスモードも新旧の差はあまり感じられませんでした。この辺はスマホでカスタムしないと大きな差は分かりにくいのかなと思います。
ただし、打ち込んだあとの面の微調整は明らかに新型の方がしやすいですね!これは断言できるレベルの差を感じました。
タイヤ交換可能?
本来タイヤ交換にはインパクトドライバーではなく、インパクトレンチの使用がベストですが、WH36DCは最大トルク200N・mもありますので車のタイヤ交換もできるか気になる方も多いはず。
という事でトルクレンチで108N・mに絞め込んだホイールナットを緩めてみました。
結果は、、、余裕で緩める事が可能!!
ホイールナットを締め付けるときはボルトモード単発が便利で、ある程度絞め込んだところでオートストップしてくれます。
WH36DCは6.35mm軸ですが、強力な締め付けトルクを発生しますので、それに見合った丈夫なソケットが必要になります。
出来れば40V対応のソケットが望ましいですね。安物のソケットを使用しているとボキボキ簡単に軸折れますのでご注意を!
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タイヤ交換・コーススレッド打ち動画
ホイールナットの締緩とコーススレッド打ちをした際の動画はこちらです。参考にしてみてください。
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